2025/08/26 07:50

お盆がすぎると、一年の半分が終わった気がします。暦では6月が節目で、8月は残り4ヶ月なのでおかしな話ですが、ひぐらしの鳴き声に節目を感じてしまうのです。山の夕暮れは、虫たちの声だけでなく色が変わります。世界がまるで頬を高揚させているようで、私はこの変わり時が好きです。この桃色のような柔らかい世界がずっと続けばいいのにと思います。でも、変わり目なのですぐに夜がやってきます。夜は夜で綺麗です。星たちがキラキラと私たちを照らしてくれます。夜が深くなるにつれて彼らは輝きを増して、淡くなった頃に朝がやってきて、私の1日がはじまる。

 

1日はそうやって過ぎ去り、あっという間に除夜の鐘が鳴り始める。そう思うと、毎日を慈しみながら残りを生きねばと思います。一年はあっという間。人生もあっという間。

生きる、では足りません。生きねば、くらい言いたいです。

 

 

 

最近はこのようなことを言葉ではなく、絵で描くようにしました。嬉しいことに、たくさんの人が絵を買ってくれています。ありがとう。少し前は文章を書いていました。本にもしてみましたが、どうもわたしはイメージばかりが先行して、黒と白の世界には収まりが効かないみたいです。

赤ちゃんのようにたくさんの色を持つ生き物を描きたいです。子どものように無垢な澄み切った絵を描きたいです。空も、海も、山も。犬も猫も狐も。花壇に植えられた花も高山植物も。八月の泣いているひぐらし、銭湯の背が丸くなったおばあちゃん、歩いて旅をする青年。たくさんかきたいです。欲張りですが、私の欲望で産まれたものが誰かのためになれば嬉しいです。これ以上にない、幸せだと思います。

 

 

 

これから日記を書いていこうと思います。

自然との日常で得た物を届けたいです。

 

8月26日 晴れ

原田優